概ね事実
中国政府が民間AI企業の関係者および半導体専門家を対象に、海外渡航の制限を進めていることが関係筋の情報で明らかになった。米ABCやAPなどの報道に寄れば、制限対象には実際に渡航を制限された旅行者が含まれており、中国の先端技術分野における人材流出への懸念が背景にあるとみられる。当局の公式な声明は確認されていない。
今回の制限は、AIや半導体という中国にとって戦略的価値の高い分野に従事する民間人を対象としている点が特徴である。報道によると、実際に出国を阻止された事例が確認されており、対象者は企業幹部や専門技術者などに及ぶとされる。
米ABCおよびAPが取材した旅行者の証言では、渡航の際に当局からの制限を受けるケースが実際に起きているという。ただし、制限の規模、適用期間、対象となる企業や専門家の具体的な範囲について、中国当局から公式な説明は出ておらず、全容は明らかでない。
この動きは、米中間の技術競争が激化するなかで、中国が自国のAI・半導体分野の人材やノウハウを国外に流出させないことを狙った政策とみられる。先端半導体やLLM(大規模言語モデル)を巡っては、米国が輸出規制を強化しており、中国側も自国の技術資源の管理を一段と厳格化している。
今回の制限が対象分野の研究開発や国際協力にどの程度の影響を与えるかは、今後の当局の運用次第で、現時点では判断できない。当局による公式規定の公表が待たれる。
各筋の報道と旅行者への取材内容を総合すれば、中国が民間AI企業関係者と半導体専門家の海外渡航を制限しているという本件は、概ね事実と評価できる。