AI(人工知能)の発展が人類を滅ぼすという「滅亡論」を虚構と断じたゲイリー・マーカス教授の主張をめぐり、本紙ファクトチェックデスクは一次資料12件に基づく検証を完了した。生成AIの安全性をめぐる議論が世界的に関心を集めるなか、同教授の発言の事実関係と論拠をどう評価するかが注目されていた。
マーカス教授は、AIが人類を滅亡させるというシナリオは現実味を欠く「虚構」であるとの見解を表明した。本紙デスクはこの主張を検証対象として特定し、発言の内容およびその根拠に関わる一次資料12件を精査した。検証では、発言の事実関係の確認と、滅亡論を虚構と評する論拠の妥当性の照合を併せて実施した。
同教授の議論の中核は、破局的な人類滅亡シナリオを前提とする言説が実態とかい離している、という点にある。確認した一次資料の内容は、主張の中核と整合的と認められた。一方で、評価の細部には論者本人の立場に依存する部分も確認され、全ての要素が一律に裏付けられたわけではない。
韓国では、Samsung ElectronicsやSK hynixをはじめとするsemiconductor関連各社に加え、NaverやKakaoなどLLM開発に着手した企業にとって、AIリスク論をめぐる世論の動向は規制・事業環境に関わるテーマとなっている。安全性論争の帰結は、国内AI産業の発展環境にも影響を及ぼし得る。
本紙検証デスクの最終判定は、この主張が「概ね事実」だとするものだった。