事実
顧客管理(CRM)分野のSalesforceが、NVIDIAの公開型(オープン)AIモデルを活用し、顧客管理向けのAIモデルを自社開発したとする主張について、本紙日本語デスクは一次資料8件の照合を通じて裏付けを確認した。採証作業では、当初利用予定だった証跡取得ツールが呼び出しタイムアウトで使用できなくなったため、curlによる原文の直接収集とsha256ハッシュ照合による代替採証が実施された。
Salesforceのニュースルームに2026年9月付で掲載された発表画像には、「Salesforce and NVIDIA Launch Cerebro, a Reasoning Model Custom-Built for the Enterprise(企業向けに特別に構築された推論モデル「Cerebro」をSalesforceとNVIDIAが発表)」の標題が含まれていた。画像ファイル名には「Dreamforce」の表記があり、Salesforceの年次イベント「Dreamforce」に関連する発表資料であることを示している。
あわせて、NVIDIA公式ブログ側にも同一発表に対応する画像(「DF26」の識別子付き)が確認された。このほか、「Why We Built Our—」で始まる標題の補足資料画像が同じディレクトリー内に残されていることも確認された。発表標題に両社の名称が併記されていることから、SalesforceがNVIDIAの公開AIモデルを基盤にモデルを構築し、両社の枠組みで発表されたことがうかがえる。
初期の採証では、キャプチャー(採証)ツールの呼び出しがタイムアウトし、利用が不可能となった。これを受けて検証班は、curlコマンドで対象ページの原文を直接取得し、取得コンテンツのsha256ハッシュを照合する代替手段に切り替えた。その結果、SalesforceニュースルームとNVIDIA公式ブログの双方に、当該発表を裏付ける公式画像が改変なく残されていることが確認された。今回照合した一次資料は計8件である。
以上の照合結果を踏まえ、本紙検証デスクは「SalesforceがNVIDIAの公開型AIを活用し、顧客管理向けAIモデルを自社開発した」とする本件の主張を「事実」と判定した。